オーバーハングでの落とし込み (博多沖防 切れ波止) 博多沖防「切れ波止」は箱崎貯木場沖の多々良川河口に沿って伸びるパイルケーソンです。 仕掛けの入れ方は、大きく分けて二通りあります。 潮位が低くオーバーハングが海面より上にある場合と、潮位が高くオーバーハングが海面より下にある場合です。 オーバーハングが海面より上にある場合(潮位が低いとき) オーバーハングが海面より下にある場合(潮位が高いとき) 以上の二つの釣り方が切れ波止での落とし込みの基本です。 これに、イガイ餌での 「スライド釣法」 をミックスします。 スライド釣法は [餌の刺し方]と、[仕掛けの操作] がポイントです。 まず、[餌の刺し方]の一例 図のように、ハリを貝の中に埋め込みます。 次は、[仕掛けの操作]です。 イガイがオーバーハングの中にスライドするためには、イガイを引っ張る仕掛け糸はその反対になければなりません。 まず、貝を水面に置いた瞬間に、貝がオーバーハングの方に向くように仕掛けを外に向けて払います。 ○その際、引っぱりすぎると貝がヘチから離れるので、竿を外側に向けて、あくまでも、海面に置いた瞬間に貝の方向を傾けるだけのテンションをかけるのがコツです。 ○貝が内側を向いたら、なるべくハリスと道糸を真上から見ると一直線、横から見るとわずかにたるみ気味にして、ハリスを若干張り気味にして数秒待ちます。 ○貝が中にスライドし始めると、ハリスが次第にピンと張ってきます。 ○こうなると貝は自分の重さと、糸のテンションでどんどんと内向きにスライドしていきます。 ○あとは竿と道糸を貝のスピードに合わながら、それでいて、若干、テンションをかけ気味に送り込んでいきます。 この一連の操作を、素早くやれるようになることが大事です。 風があるときや、潮の影響があるときなどは、仕掛け糸はオーバーハングの外側に向け、波風の影響をなるべく受けないよう「つの字」にはわせたり、逆に海面から道糸を浮かせたり、潮上に置き直したります。いわゆる、状況に応じて「仕掛けをさばく」ことが、貝を狙ったポイントに送り込むテクニックになってきます。 チヌはパイルについていることが多いので、なるべくパイルの近くに餌が届くように、川の流れや潮流を考えて仕掛けをさばくプレゼンテーションが釣果を伸ばすコツです。 貝がうまくスライドしないときは、 (1)貝自体のバランスが悪い。(形状・貝が開いてしまっているなど) (1)の解決法は、貝を替えてみることで解決できることが多いです。 貝はいろんな形状や重心を持っています。きれいな形のできれば薄いものがバランスもいいのが多いです。うまくスライドしなかったら、貝を替えてみて、それでもだめだったら次の解決法をやってみましょう。 (2)の解決法は、貝と鈎・オモリの大きさのバランスをとることです。
鈎の重さとオモリの重さが合わさって貝の中心のやや下にくるようなバランスになったとき、糸のわずかな張力に引っぱられて貝はうまくスライドします。 これは、貝と鈎・オモリをいろいろ変えて試してみることで、大体、この貝の大きさでこのサイズの鈎やオモリだったらいいと分かるようになります。 ※ 貝から鈎先がどの程度出るかだけでも、スライドしたりしなかったりするので、現場で試すしかありません。 (3)の解決法は、貝や鈎を大きくすることです。 パイルのオーバーハングでは、ハリス切れを防ぐために、太めのハリスを使うことが多いのですが、欠点として、ハリスに掛かる潮の負荷が大きくなり、貝がハリスに必要以上に引っぱられて、スライドしないことが往々にしてあります。 |