21世紀、落とし込みは新たな展開を続けていくでしょう。 落とし込みが楽しめるのは、そこにチヌがいて人がいて、落とし込み釣法があるからです。 この3つを大切にして、いろんなステージで落とし込みを楽しみたいと思います |
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私が始めた頃、博多ではまだ目印は付けずに、道糸のふけだけでアタリをとるほうが「上手」という観がありました。 または電気のコード色皮膜を1cmぐらいに切って道糸を通して目印にしていました。 オモリは電気材料店で買った10アンペアヒューズ(ボビン巻:これで一生分使えます。もうほとんど売ってない。)をハリの軸に巻き、地元で「ばんざいガニ」「豆ガニ」とよぶ【チゴガニ】を餌にして「フカセ釣り」と言っていた時代。 「落とし込み」と言う言葉は一般的ではありませんでした。
釣れるのはほとんど30cm以下のメイタ。たまに40オーバーが釣れると「すごい!」しかし、よく釣れた。メイタが、ものすごくいたのです。 誰でも釣れました。40オーバーが少なかったのは餌のせいと思います。
イガイを使う人はほとんどなく。岩ガニを使いだしたのもしばらく経ってから。
竿はダコチン竿か、チヌ竿を改造し、ソリッド穂先にミニクロガイドをつけ2〜3bの短竿。または、渓流竿を中通しにして釣っていました。 落とし込み釣りメーカーの先達RYOBIの専用の落とし込み竿や目印が市販される数年前のこと。 |
人 |
交流は、波止ごとの常連さん同士が話をする程度。 我が楽しみを追求するといった感じ。 現在のように気軽に挨拶を交わす開放的な雰囲気が出てきたのは90年代になってからと思います。 |
仕掛け
左のようなものを多用しています。 これは、ホームグラウンドの博多沖防で落としこみをする際によく使っているもので、特徴はハリスを長めにとります。 博多沖防もチヌの警戒心が強くなりました。 道糸も仕掛け糸も以前は色つき(オレンジ系)だったのですが、仕掛け糸はチヌの警戒心を解くためにハリスを使っています。 目印 沖防や低い波止でしっかりピンアタリまでとりたいときに使います。あまり浮力は持たせません。 目印は水面に2〜3個置くぐらいで糸ふけをつくって落とすことを基本としています。 そのほうがアタリがよく出ます。 仕掛けを徐々に潮流にのせ流すときや前をねらいたいときも、仕掛けを少し上げてまた緩めると、潮の流れに対する目印の若干の抵抗と浮力で目印がないときよりも餌を潮に乗せて運んでくれます。 高い・深い・潮流が速い・うねりが大きい波止ではあまり使いません。そんなところでは主に糸ふけをつくりながら竿先をゆっくりと下げて落とし込みます。
また、最近、ヘチ竿を使うことも多いのですが、そのときは目印は使いません。 ゆっくりと竿先をおろしながら、若干、糸が風に吹かれてふくらむ糸フケを維持しながら落としていきます。 この糸フケの変化でアタリをとらえるのですが、糸フケが同じ状態になるように丁寧に落とすほど不思議とアタリが多く出ます。 要は集中力でしょうか。 大事なのは目印が付いていようといまいと常に糸をさばいて餌が糸に引っ張られたりポイントをはずれないようにすることです。 オーバーハングやスリットなどではわざと糸を張って餌をポイントに入りやすいようにすることもあります。 |