落とし込み用餌の飼育・保存



 落とし込みに使う餌の短期飼育というか、保存の仕方です。餌を取りに行けないとき便利です。

カニの飼育

モエビの飼育

カラス貝の飼育

フジツボの保存

カニの飼育

岩ガニ(主にケフサイソガニ、ヒライソガニ)

 

 ふつうの淡水用60cm水槽にふつうに水を入れて、日陰で風通しのいいところで飼います。

 
カニ飼育水槽
カニ飼育水槽2

発泡クーラーの上に置いてあるのはブロアー。
水質保全・水温を下げる役目として。

 ホームセンターとかのペットコーナーに売ってる海水のもとパックを水槽1つに2パックほど入れます(1パックでもいいかも)。
 別に海水をくんで入れてもいいのですが、汲みに行くのが面倒なので。
 塩の濃度はあまり濃くない方がいいようです。
 水が蒸発して少なくなったら、水道水を適当に入れるだけ。塩分が薄くても岩ガニは結構強いです。何ヶ月か生きています。

 

 大事なのは、カニを密集させないことです。僕は、虫かごに50〜70匹ぐらい分けて入れて、石でカゴを押さえて、水槽の中でカニの団地にしてます。長方形の浅いザルを100円ショップで買ってきて、園芸コーナーで買ったミカン袋のような網をかぶせて大きな虫かごふうにすると150匹ぐらい入ります。

 

 水温が低いときは、水槽2つで800匹飼ってても大丈夫です。(主にサンバソウ釣り用にカニが多量にいる場合)
 バクテリアのバランスがいいと、水さえときどき足してあげてるだけで、結構生きます。
 餌をやると水質が悪くなるので、自然に共食いして、時々カニを補充する状態がベストのようです。

 

 上部の濾過装置は大事です。
 僕は浄化用の綿の上に、木炭パック(これもペットコーナーにあります)を敷きつめてます。これが結構、善玉バクテリアの寝床になって、カニのフンとかのアンモニア類を分解してくれるみたいです。 たまーに、浄化装置の綿とかに付いた泥をざっと洗うだけです。あまりきれいにそれを洗うとせっかくの善玉バクテリアもいなくなるのでざっと洗う方がいいようです。


 夏の水温が上がるときは要注意。水槽2つで5〜600匹ぐらいが最高限度でしょう。
 ブクを入れると、水質を保全しながら同時に水温もある程度下がります。それでも、水温が上がるときがあるので、カニの数を減らすか、ファン(安い扇風機で十分)を水槽に向けて常に冷やすといいと思います。モータの周りに付く塩もこまめにとらないとモーターが止まってしまいます。


 夏は海水もすぐ減るので、それで濾過装置が止まらないようにしないと、死んだカニが腐って全滅。ドツボのようになり、循環器もパーになるので、いつも「げんきか〜?」って見てあげてください。 



他のカニ(豆ガニ〈チゴガニ〉、泥ガニ〈ヤマトオサガニ〉、ベンケイガニ) 

 柔らかめのカニは弱くて死にやすく、共食いも活発です。
 水槽で飼うより、大きな広い逆さ桶に足先が浸かる程度、少しだけ水を入れて蓋をしておく方が長生きします。死んだカニをこまめに取り除くと、他のカニも死にません。

広めの大型逆さ桶

クモガニ 

 一番保存が難しいです。広い逆さ桶の底に湿った砂をパラパラとふりかけて涼しい所に保管しておくなどしかないです。いい方法があれば教えて欲しいです。


 

 余談ですが、逆さ桶を保管する際は、木がひずんだり、縮んだりするのを防ぐために、水を入れておくといいです。

モエビの飼育

モエビ(主にスジエビ)
モエビ

 上のカニの水槽で飼います。

 小さい水槽でたくさん飼うとストレスで共食いが進んだり、水質が悪くなり弱ります。
上の60cm水槽で200〜300gぐらいが適当でしょう。

 

 淡水系のエビですが、カニがいなくなった塩水の水槽に入れても、死にません。だから、冬場は、カニの水槽に、モエビを入れていることが多いです。

 本格的に飼育したいなら淡水がいいでしょうね。

 エビがしがみつきやすいよう網などを入れるとエビが広範囲にばらつくので、何ヶ月も長生きします。


 餌は、1週間に一度、ご飯粒を5個ほどあげてもいいですが、適当に水槽に生えた緑の藻なんかを食べてるので、僕はやってません。ごめんね。 

モエビ水槽

カニの水槽にモエビを入れています。

水槽の中のモエビ

落ち込んだ掬い網にエビがくっついてます

カラス貝の飼育

カラス貝(主にイガイ)

 採りたてのイガイが一番いいのですが、近くにイガイがないときや、採りに行く暇がないときに、保存したものは重宝します。
 
 水温が高いと弱りが早いので、冷蔵庫に小さい水槽を入れるか、野菜室のトレイに塩水(海水がいいです。)を入れて扉から電源コードを引き込み、小さい濾過器で循環させます。
 ただ、濾過器の効能はあまりないので、濾過器を過信しないこと。あくまでも短期間保存ということを前提に、海水をこまめに入れ替えるのが一番です。
 

餌保存用冷蔵庫

冷凍室はフジツボ、バフンウニ(サンバ用)
など、冷蔵室はカラス貝など


 貝はあらかじめ汚れを取り、粒の大きさごとに網に入れておくと、使うときにより分けなくていいので便利です。

 量は一握りぐらいがいいでしょう。水槽が小さいので、あまり欲張ると水が汚れて弱ります。
 
 貝は糸を出すので、貝を直接入れると、糸が水槽にへばりついてなかなかとれなくなります。
 貝を網か小さな虫かごに入れると水槽自体にはあまり糸がつきません。


 弱った貝はこまめに取り除くことが全滅を防ぎます。
保存飼育は夏場で1〜2週間が限度のようです。
 冷蔵室の温度は最高設定で10℃ぐらい。


 冷蔵庫に入れるのが面倒なときは、カニの水槽に虫かごに入れてぶら下げますが、夏場の水温が高いときは、2日もすれば死ぬことが多いです。

イガイ用水層

冷蔵庫でイガイを保存するための水槽
ミニ濾過器を付け、虫かごにイガイを入れています。

ミドリイガイ・イガイ

 水槽に入れているもの。
 左2個は、ミドリイガイ、右端は普通のイガイ



フジツボの保存

 

 歯ブラシでざっと汚れを取り、洗ってタッパーに入れ、食塩をふりかけて、冷凍室へ入れます。(粗塩は湿るのでダメ)
 

 冷凍フジツボを使用するときは、塩をざっと洗うだけでいいです。
 冷凍しておけば何年でも使用できます。

 また、生きたフジツボを使いたいときは、水温の低い季節なら、カニの水槽に虫かごに入れてぶら下げておけば、1〜2週間は生きています。

フジツボ フジツボパック 塩をまぶしたフジツボパック
 

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