落とし込み釣行記2015/1月

 釣行日場  所  潮 月齢  干満水温 天気 状態  餌 釣果 サイズ
1月31日(土) 佐賀 12 満07:57
干13:26
10 曇晴
西やや強 白濁 カニ 42, 45, 35,
42, 48

釣りのパズル

寒い季節、昔ならともかく、もうむやみに出かけてつらい思いをしたくない。

南風ならあそこだが、北風ならあそこだがと風向きとにらめっこをして3週間目、

ようやくこの場所なら風当たりがよさそうと思える週末となった。

北風5mの予報なので少し荒れると喰いが立つのではないか。前回行った場所だ。

 

 

少し心配はここ数日の荒れ。前日までに波3m、4mとあまり荒れすぎると逆によくないのはこれまでの釣行データからでている。

今回は前日の波は2.5mだから多少博打的だけど、権藤さんにメール打つと「行く!」と即答なのでおかげで迷いが消えた。吉田君ものってきて再び会員3人での釣行。

ま、近場なので釣れなくてもワイワイとやって海の空気を吸えば健康にもいいしナ。

 

 

波止に上がると予報に裏切られて西が吹いている。海も波立ってないし。 

しかし、海は前回より濁っている。水温は10℃と低いが、ま、どうにかなるさ。

 

今年、まだ魚を見られてない吉田君に

「好きなところで釣っていいよ。」

 

すると、僕が1投するかしないかのときに後ろから、大きな声がする。

「釣れましたァァ〜。」

タモに入れた魚を大きく上げている。1投目にテトラのタナで来たらしい。

「ヤッタね!」

一つホッ。

 

15-1-31権藤氏 50cmとのやりとり

権藤さん 50cmとのファイト

続いて権藤さんが竿を曲げている。

手こずって上げたのは50cm。いやはや。

これで2人とも前回のリベンジを早くも果たしてまたまたホッ。

 

 

実は前回から権藤さんが錬っていた秘策。

餌がカニじゃなかったのです。

彼が行きがけの釣具屋で買ったのを見て吉田君もピンと来て買っていたのね。僕は買ってないけど。

 何かは、なんとなく分かるのでは?

 

確かに水温が低いこの時期は動きのある餌は効果的かもとは思っていたけど、ここまで「正解」だったとは。

で、カニでもOKさと、たかをくくっていた僕はしばらく苦戦をすることになる。

 

 

西風が強くなり竿は振りにくくなって手が痛い。ウネリが入り出して海は結構いいあんばいになったのだけどアタらない。

権藤さん2尾目ゲット。これも40cmは大きく超えている。

 

「ちょっとその餌、ちょーだい。」手が出そうになるのを、もう少しと我慢する。

魚はいるんだからカニでどうにか喰わせる方法を見つけよう、と。

 

しかし、テトラ際、竿前から手前、手前のテトラ穴へ、オモリ4Bではじめて5Bに替えてと丹念に落とし方をかえるけど、喰わない。オモリ負荷を殆どなくしたら波にもまれて根掛かりを連発させただけだった。

ハリス3号はそのままにしたい。

 

 

15-1-31 45cm

レトロの回転リール

手前ではカニでは喰わないってことか。

手前を見切って6Bにして飛ばせるだけの超前に切り替える。このためにリール写真のようなのにしたんです。

 

数投しているといきなり引きアタリ。いや、曇と白濁りと風で糸がよく見えなかったんもんで一瞬何が起こったかと…。何とか体制を立て直して、無事タモイン。42cm。

いや〜、釣り初めて1時間半以上。チョイ焦っていたのは確か。

 

権藤さんが沸かしてくれたお湯でやっとコーヒータイム。この朝は寒くて、手がかじかむぐらい。

ホットな飲み物は嬉しい。

 

 

権藤さんはその後も1枚追加して好調。

吉田君、ここの沈みテトラの張り出しはきついんだけど頑固に、というか慣れないテトラで長竿を振ったらバランスを崩しそうという理由のようだけど無謀にも4mの竿で頑張っている。

 

 

僕も昼前に遠投で45cm追加。

昼食後、潮はさらに下がって水深2m以下となる。

15-1-31越智ファイト中

VIVIAN 超遠投で掛けファイト中

時々手前を探ってみても全くアタらないので、超遠投に絞る。35cm追加。

 

ようやくカニ餌での今日の「正解」が見えた感じ。

 

 

朝一のテトラ際や竿前でチヌがカニ餌に喰わなかった訳は分からない。

しかし、15〜20m先ではカニに口を使うチヌはいたんじゃないかと思う。

潮が高いと低いときと同じ距離を飛ばしても潮に押されて底に着くときはかなり手前になってしまってチヌに届かなかったのが原因じゃなかろうか。

 

 

アタリはちょいちょいあるけど、鈎ハズレや素鈎引き。フグにメイタも混じっているようだ。

2人の秘策餌もフグにやられてもたないようになったらしい。

 

 

上げ潮が動き出し残り下げ潮と合流している場所ができているので近づいて行く。

  

15-1-31吉田君 52cm

吉田君 当日最長寸52cm

吉田君、たぶん一番いいと思われる場所にいる。

と思っているとかがんでタモを出しているような。ゲットしたらしい。

これが当日最大の52cm。よくヤッタ。餌はカニだったと。

 

直後に僕もヒット。寄せてタモ入れあと、手前の沈みテトラが邪魔で引き寄せられない。大きめの波をしばらく待ちタモをバリバリにしてようやく上げる。

 

続いてすぐヒット、これは近くに取り込みやすい場所があり5〜6m移動して無事ゲット。

殆ど超遠投の着底直後か1回跳ばしでアタる。

 

 

釣り方・状況・場所のファクターがそろった。パズルのピースがやっと合わさった。

 

まだ、アタリが続いているが残念ながら迎えが来る残り30分の時間切れ。

 

3人マルチ安打で、近場にしてはいいできと笑える釣りができた1月最終の釣りだった。

 

 

15-1-31権藤さん釣果

権藤さん

15-1-31越智釣果

VIVIAN



 釣行日場  所  潮 月齢  干満水温 天気 状態  餌 釣果 サイズ
1月11日(日) 佐賀 7 満13:04
干06:44
-
東弱〜
西強
やや濁 カニ 47

凪場のチヌ

チヌが活発に喰うために必要な自然条件がある。

一に風, 二に濁り,三に流れ,四に水温。

風は波を立たせ,着生物を落とし,海に酸素を供給する。

濁りは言うまでもなくチヌの警戒心を解く。

流れは餌となるものを流し,ちぬのエラに水を流し込み活性を促す。

水温は魚の運動機能に微妙に影響する。

 

落とし込み釣りを数年している人には常識だが,この歳になってもそれを忘れて釣りに行くことも多い。わざわざ行ってもつらい釣りになるというわけ。 

 

 

久しぶりに近場のテトラ波止に会員と3人で行く。波止に上がったのが8時過ぎ。

まずGさんがコーヒーの湯を沸かしてくれる。スイーツまでくれて3人でゆったりしたアウトドア気分。こういう人がいてくれるとホントにありがたい。

 

 

予報では風向きは西風。はじめ3m,12時頃から7mとなっている。

ここはテトラが北向きなので7mの横風は竿が振れないぐらいだろうから午前中勝負だろう。

予報が外れて北向きに風が変わるといいのだが。

そういう勘定をして釣りに出かけたわけだった。

 

 

潮は思いの外,白くて澄んではいない。風はわずかに南東の後ろから。

つまり凪状態。

でも、この濁り具合だと結構いけるかもと期待をする。

 

 

Gさんは荷物を置いた付近から釣り始めたので僕は少し歩いて真ん中あたりから始める。

 

ガン玉は2Bから。でっかいイソガニを付けているからゆっくりと落ちて着底。上げ下げしていると,押してくる上げ潮でだんだん手前に寄ってくる。

 

M君は波止の端の方から始めている。

(知らなかったが彼はテトラでの落とし込み釣りは初めてのようで,「ひゃ〜、うゎっ!」と細い丸木橋を歩くようなその格好。Gさんと大笑いをしたのだが,終わる頃には何とかなれて最後まで竿を振っていた。後輩は鍛えてやらにゃ。フフっ)

 

 

濁りがあるから結構アタリがあるんじゃないか思いながらと打ち返す内に,その期待もなくなっていく。

全くアタらないのだ。

 

テトラの際、穴の中,底から僅かに上げてじっと待ってみる。ガン玉6Bに替え30mの遠投までもやるが,どこも反応なし。 

潮が動き,濁っていても風がない。

凪場は釣りやすいけれど,やはりチヌ釣りには向いていない。 

 

 

こりゃ彼らに初釣り早々つらい思いをさせるなぁ。と、案内役の僕は後悔する。

 

 

6Bのまま沈みテトラの沖に餌を入れ,ゆっくりと餌をはがして少し上げてはおろしながらテトラの手前へと餌を入れる。

また上げようとすると,魚信。

15-1-11 47cm

 

沈みの近く,ぼやぼやしていると切られる。グイーっと竿を上げてリールを急いで巻き沈みから離す。

魚は一気に上がって来て本能なのか何度も沈みの方へ逃げようとするが,どんなに引こうと断固,竿は下ろさない糸は出さない。

心配は鈎ハズレだけ。

それも杞憂に終わり,タモイン。47cm 

 

これが最初で最後のアタリとなった。

 

 

その後,予報通り,風は真横からの西の強風に変わり竿を煽られ持っているのがやっと。

 

納竿まで3人で根気よく釣ったが,Gさんがいつの間にかカニを潰されたのみ。

 

 

チヌ釣りの条件がそろうことは週末釣り師の自分にはどうしようもない。

いいトキばかりじゃないから,釣り人は次回の釣りに夢を見ることができるってことだ。



 釣行日場  所  潮 月齢  干満水温 天気 状態  餌 釣果 サイズ
1月04日(日) 大分 14 満07:11
干12:49
14

ベタ
カニ 47
34, 54

2015年初落とし込み

霧の中、また長竿を振っている。

糸が竿に張り付き、いつものアンダースローで餌をポイントまで届けることができない。

 

新年になっての初落とし込み。近場に行こうと思っていたが風当たりのいい場所がない。

それなら大分の方がましと朝5時に車を走らせたわけだが、路肩に雪が積もり道路脇は凍結していた。

何とか無事に着いたのは満潮をとうに過ぎた9時半過ぎ。

 

 

南風の予報だったが全く風はなく湖面のような海。当てが外れたが来たからにはヤルしかない。

仕掛けを作って釣り始めたがやっかいな霧に手こずっているのだった。 

2015初チヌ 47cm

初釣り2投目の47cm 

 

2投目に案外いいところに餌が入る。

着底でキクともう喰っている。竿をグーッと上げ、同時にリールを巻くと浮いてきた。すんなりと取り込めるサイズ。だが一応初チヌだな。

 

しかし、後が続かず1枚鈎ハズレでバラしてからは全く反応なし。

糸が出ずに長竿を振るにも余計な力がいる。

肩の痛みに耐えるため1投ごとに「え〜い!」「クーッ!」

 

霧がはれると底までくっきりと見える。見切りをつけて移動。

 

 

次の場所は超浅場。

もちろんスケスケ。魚は見えるが魚からもこっちが見える。スーッと逃げたり、藻の陰にじっとして餌を近くに入れるとじわーっと泳いで去って行く。

しょうがなくちょっと遠目を狙うしかない。

 

 

10mほど沖で着底後キクと喰っている。ラッキー!と巻き上げ海面に出た瞬間に鈎ハズレ。

この状況でやっと喰ったのに2度のバラシは痛いなぁ。

 

糸の出が悪いUガイドの前打ち、超前はつらい。

しかし、無心に続ける。

何もかも忘れて浸れる時をくたくたになるまで味わうつもりだ。

 

 

潮もあと1時間程で最干潮という11時半近く。

沖でも1mもないだろう、そんな水深の場所で15m程飛ばした餌がすぐ着底して糸がたるんだ直後、再びチョンと動いた。

 

まさかとは思ったが一応キク。根掛かり、じゃない、わずかに動きを感じる。グイーっと竿を煽る。来た。

 

今度はしっかり掛かったかな。念のためもう一度、二度グン・グンと追い合わせ。まあまあいい型のようだ。

 

2015年初年無し 54.5cm

超浅場の54.5cm

魚の姿がはっきりと見えるやりとりってのもスリルがある。

腹を見せながら少しだけ手前に寄ってきたかと思えばシューッと沖に走る。

3度・4度と繰り返す。妙なところに掛かっているのかと思うぐらいに弱らない。

 

バレるなよ。それだけ願いながら竿を弓なりに保ち慎重に引き寄せる。

手前は魚の体高もないような浅さ。

やっとゲット。

よく引いたが年末と同じような型。54.5cm。

あきらめかけていたけど,このベタ凪で釣れたのはラッキーだろう。

 

 

しばらくやって休憩もかねていい釣り場がないか探してみる。

結局、また元の場所に帰ってきて再開。

 

 

陽が山に沈み。夕焼け小焼け。

糸が見えなくなるまで振り続けた竿を止め、フーッと息をはく。

肩の痛みにも耐えられた。途中歩けないぐらいに痛くなった足首も不思議と治っていた。

 

釣れない時間帯の方がほとんどだったが薄明かりの中で糸を切るときに心も体も疲れはなかった。

 

新しい年がどうなるか先のことは自分には分からない。

やるだけのことをやり、いい年になることを願う今年の釣り開始。