落とし込み釣り Q&Aコーナー


Q:大物を釣るコツは?

 A: 

大物とはどのクラスか分かりませんが、55cmオーバーでしょうか?大物を釣る秘訣があれば知りたいですね^^;

 

釣る魚の数と大きさは釣行回数と場所のよさ悪さに比例するので、福岡の落とし込み師でで僕よりもっと釣ってる人はた くさんいます。それでも、大物を釣りたい気持ちは分かりますので、少しでも参考になれば。

 

僕もこれまで60まではいかないですが、それに近いものや55UPは落とし込み釣りで結構釣ってきています。 が、釣るチヌの大きさは選べません。

小さな餌に大物が掛かることもよくありましたし。数釣る中に大きいのが混じっているだけということなんですね。

 

ただ、例えば石鯛の口白クラスを数多く釣っている人とそうでない人がいるように大物を釣るいくつかの要因はあると思います。

 

一つは、場所。

大物がいない場所でそれを釣ろうと思っても釣れないでしょう。落とし込み釣りでも、大物を釣りたかったら、大物もいると思われる場所で竿を出すことです。

ただ、チヌは石鯛やヒラマサなんかとは違って、え〜、こんなところにこんな大物が!という意外性のある魚ですから、種子島や男女群島まで行かなくても、条件さえ合えば大都市の護岸でも釣ることができます。落とし込み釣りでも大物がいそうな場所を探すのもこの釣りの楽しさです。

じゃ 、どこ?っていうことになるのですが、自分で必死でどこまでも行って捜しましょう。やってみないと分からないのがチヌの落とし込み釣りです。

捜すヒントは、潮が来る場所。 釣り人が少ない場所。

数多くの場所に行くと、そのとき釣れなくてもだんだん場所が絞られます。その絞られた場所にいつ(どんな季節に・どんな状況のとき)に行ったらいいのかが分かってきます。あとは、そいつと思った通りに出会えるかどうか。

 

二つめは、バラさないこと。

落とし込みを続けている人の中の多くが、もしかしたら一生出会えない大物とすでに出会 っているかもしれません。(僕もその一人)でも、バラしてしまっているんです。

 

じゃ、大物をバラさないようにするには?

常に大物が来てもいい構えをつくることではないでしょうか。

構えとは、気構えと物備えです。

以下のようなことです。

 

(1)タックル(竿・糸・ハリス・鈎など)を大物に耐えられるものにする。

ノッコミ時期以外のチヌ、特に7月以降の大物の引きは強烈です。チヌを掛けた場所で半ば強引にやりとりできるような自信をもったタックルでなければ 、弱気になって糸を出して障害物に切られることも多いです。大物を釣りたければ、大物に対応できるタックルで臨むべきです。

落とし込みでの大物用の竿は、硬いものがいいように思えるかもしれませんが、糸や鈎を守るためにしなやかで、なおかつ腰に強い粘りがあるものがいいと思います。

 

(2)やりとり

僕は、例え、たまたま軟弱なタックルであっても限界かなと思えるまで、糸は出しません 。

一旦、走られると、障害物や沖の駆け上がりに沿ってすごい力で走ろうとするので、ろくなことがありません。糸が緩み鈎ハズレの心配もありますし。だから、できるだけ早くチヌを観念させるだけのプレッシャーをかけます。

 

その代わりタックルの性能+体の柔軟性を最大限に活用します。この鈎・このハリスだったら竿をどこまで曲げていいか瞬間に考えます。だから、障害物以外でハリスや糸をまともに切られたということは殆ど記憶にありません。

 

別な項(どうしたらばらさないの?)でも述べていますが、竿は糸とできるだけ90°になるように操ります。

それでも竿が伸されそうになるときは、糸を最小限出しながら膝や腕を曲げ伸ばししてシ ョックを和らげ竿の弾力が生きる体勢を立て直します。鋭い前走りに体勢が間に合わなかったら、手首を返して竿を下に降ろして逆曲げにする時もあります。

いずれも瞬間の動作ですから、反射神経が研ぎ澄まされてないといけませんけど、この瞬間のやりとりが効を奏すことがよくありました。

ただし、不必要な動きは返ってバラシにつなります、下手に派手なかっこよさを表に出してやりとりするのは論外です。

 

(3)最良のポイントに餌を入れる。

 最良のポイントが分からないから、歩き回る・落とし回る。餌を打ち込む回数がものを言うのが落とし込み釣りです。大物はこの努力の中から出てくることを第一義として。

 

でも、ここはどうかなと思う場所は早めにチェック。

どんな場所かというと、

・潮の変化のある場所

 波止角、波止真ん中、潮のシワが来ているところ、濁りやアワが入っているところ

・障害物の陰。

 

(4)立場所

 最良のポイントに仕掛けを入れる際、例え喰っても、取り込めないと何もなりません。

パイル・穴ポコ、障害物、波止角で、もし、喰ったらやりとりはどうするかをイメージして、最良の立場所に位置取ることが大切です。

最良のポイントであり、最良の立場所を選択できて取 り込み方法までイメージしてから仕掛けを入れることです。

 

(5)情熱

大物を釣る、釣りたいと常に願い、それまでの行程をいつも頭の中で考えましょう。

いつ、どこに、どんなときに、どんなタックルで、どんなやりとりで、どんな取り込みで、 取りこんだら、その後、どうするのか。

情熱が大物を引き寄せると僕は思っています。