落とし込み釣行記2017/1月

 釣行日 場  所  潮 月齢  干満 水温 天気 状態  餌 釣果 サイズ
1月14日(土) 大分 17 満08:45
干14:26
16
西北西
やや強
フジツボ
カニ
55, 50, 52,49
35, 40×3

巡りあわせ

朝陽

 

いつもより西風が強い朝。

 護岸に砕ける波の音を右手に聞きながら薄明の海沿いを歩くと彼方の島の端が白く光った。

歩むごとにそれは半円となり円となりオレンジ色に風景をそめていく。

 

古代人が太陽を神として崇めたころと殆ど同じ原風景がここにある。

 

人工物に着くチヌを人工物のステージで楽しんでいるのは少し皮肉だけど。

 

 

波止の先端に釣り人が一人,陣取った。その周りのチヌは釣れないだろうから1枚〜2枚は楽しみが減る。

 

波止と平行に強めの風が吹いてフジツボを付けた糸がばたつく。糸を張ったまま落としても餌は不自然に動いたり振動が伝わったりして喰わないだろう。

水面に影が映るが竿先を下ろして糸を海面にフケさせる。アタリは捉えにくいが仕方ない。

 

海面下にチヌの影らしきものが見えたように思え,身を引きながら糸を下ろす。

糸が海面に漂う前に空中の糸がフワフワと妙な動き。

 

17-1-13 55cm

はじめの1枚

糸を張ると,やはり喰っている。そのままアワせる。同時に真下に強烈に締め込む。

3投目に来た。これを逃がすとあとがないかもと耐えながらリールを巻く。

オーバーハングの下にはパイルの危険が待っている。糸を出すとアウト。

 

数回の締め込みに耐えて程なく浮かせた。55cm。

 

 

バラさずよかった〜。はじめが肝心。最初を獲ると余裕がでる。いい方に歯車が回転しだす。

 

チヌがその刻,その場所にいるかどうかも運が半分以上の巡りあわせだが,いるチヌとよりよく出会う展開となるのも巡りあわせ。

 

ちぬ3匹

年無し3枚

 

さて,次は。

約10分後。海面に置いた糸が伸びきると穂先が少し曲がった。素早くアワせる。

 

これもよく引く。内に逃げようとするが竿の強さで溜め出せた。

50.5cm。サイズ下がったが調子いいかも。

 

20分後,内側のパイル間。風の影響が少ないので糸フケをつくりながら落とし込むとグイと引き込んだ。

竿を起こし魚を上げつつリールを巻く。52cm。どれも筋肉質のいい魚体だ。

 

短時間で3枚上げたので気分はいい。が,魚が少ないのか,散ったのかそれで喰いは止まった。

 

喰わないのに探り続けるのは他の場所の時合いを逃す。場所を休めるつもりで隣の港の波止に行く。この身軽さが落とし込み釣りのメリット。

 

 

風当たりはさらに強い。波止内側はざわついて感じはいい。

ここもパイル。

 

オーバーハングのすぐ下を狙って,ここでもノーシンカー。海に入れる糸は一ヒロ弱。

最初は浅めを探る。

海面から糸が伸び餌が落ちきるまでの距離が大事。長くとると餌を追っていたチヌが諦めることがあるし,道糸を深く入れすぎるとチヌが散る恐れがある。深棚は最後。

 

チヌ49.5cm

もしやと思うほどの強い引き49.5cm

しかしアタらず数十メートル歩いては落とし込んでいく。

 

入った糸に追随して穂先が少し曲がる。やっとアタリ。重さを感じつつアワセ。

沖底にめがけ走る。サミングしたリールを回転させて糸が出てしまう強い引きにドッキリ。

 

これは!!

と期待大で慎重にやりとり数度のきつい締め込みを耐えて浮かしたが。49.5cm。コイツがあんな引きするのか。

 

 

数投後に波止外でズズッと引き込み矢板の角でブツッ。

これでこの波止は終わり。その後は7箇所回ってメイタ級1枚だけ。

 

 

 

 

次の日,期待の朝まずめは40cmそこそこだけで,大きく移動し,やはり40cm2枚。

 

最後に矢引ぐらい餌が入って糸が伸びたところで穂先が曲がりギュンと来てソイツが竿を起こせない強いヤツ。ついにアレが来たか。

 

台船と波止の間で竿を前に延ばせない。2回,3回絞り込まれながら善戦したがパイルで切られ年甲斐もなく悔しがる。きっと血圧上がったなぁ。

 

 

後も続かずに竿をたたんで帰路に着く。

 

 

雪が残る瀬の本高原の山道を抜けると阿蘇の広大な風景がひらけた。

遠くの阿蘇涅槃像がいつになくくっきりと見えたのは風で粉塵がとばされたからか。

阿蘇涅槃像


 釣行日 場  所  潮 月齢  干満水温 天気 状態  餌 釣果 サイズ
1月4日(火) 佐賀 満13:34
干06:58
16
南〜

カニ 32 ,38

初釣りは友と

初釣りは儀式のようなもので,今年も海で竿を振るぞと自分にいいきかせる,よく言えば誓う事始めだ。

特に今年は腰が重くて,ずっとこたつでTVを見ていたい気持ちの方が大きかった。

それを釣りのほうへ動かしてくれたのが権藤さん。

 

元旦早々に元気な声で(おそらくよっぱらっていたのだろう)

「明けましておめでとうございます!今年はいつ行きますか?私は5日まで休みだから4日ぐらい…」

 

スピニングリールで浮子を付けた釣りがしたい。と変なことをいうから

「僕は落とし込み。合わんから勝手に行ってチョーダイ。」

よっぱらいには適当に返事をしていたのだが,2日後,気になって電話したら丁度,竿をならべ手入れをしながらお酒を舐めていたという。

 

しょうがないから沖堤なら一緒にいられるだろうし,撒き餌なしでモエビ餌でやりぃ。と一緒に行くことに。

ま,おかげで今年も結構早めに釣りを開始できる。

 

 

釣り場はこの時期チヌが釣れる佐賀の波止。

超特大はないにしても50cm半ばぐらいまでは可能性ある。

ま,40cm程度が釣れればいいかなの気持ち。

 

船着き場に行くと意外に福岡・北九州の顔見知りが4人。

 

 

彼らはまず別の波止に行き,のち合流。

僕らは潮待ちで船着き場で時間を潰し,結局10時頃に船に乗り3人3人で2つの波止に別れる。

 

 

前日からの予報はこの時間ごろから北風が3m程度吹くという。テトラのこの波止には正面からまぁいい風となるかもしれないと少し期待してきたものの,風は後ろの南風。潮は澄んでいる。

 

当然,苦しい展開となり,テトラ際,チョイ前,超遠投といろいろやってもフグがカニをかじるだけでチヌは全く反応しない。

隣の波止も同じ状況らしい。

 

 

2時間…3時間。

3人でため息をついて

「1度もアタリ無しよ!」

「初釣り,やばいですね。」

「困ったねー…」

 

 

釣れない時ほど頭が硬くなり,引き出しを開けずじまいになりがちとなる。

3つぐらいはやることはあるはずだが,やっても…と,やらないうちから悪い結果を想像してやるにいたらないことが多い。

 

 

昼過ぎて前からの北風が若干吹いては来たがテトラ際を騒がせるほどではなく。

 

無心にテトラ移動を繰り返しながら,

「テトラ釣りも大丈夫みたいやな」と体の復活状態を確かめられたのはいいとして…。

 

 

…船の迎えも残り40分となった。

 

下げ潮に入ったが特に潮が動く様子もない。

チヌはテトラの外へ出て泳いではいない。だから少し前に打ったカニ餌を少しずつテトラに近づけテトラ底ギリギリまで届けてはいたが,喰わない。

 

 

最後に,やってみるか。

テトラ際に餌を寄せて数p餌を浮かせて中にいると思うチヌにアピール。波でさらに奥へ餌を届けるイメージで。

32cmメイタ

小さいでしょ でも,最高に嬉しい!

 

 

そうして何回か移動をしていると,コツン。

弱いアタリ。またフグか。

と思って糸を張るとちょっと違う。アワせる。

掛かった。

 

き,きたぁ〜。ちょっと興奮してしまった。

引きの割にはチビッコ。

メイタでした。

が,嬉しい♪

 

 32cmのちびメイタがこんなに嬉しいとは。やはり,でかくなくてもクロダイはクロダイ。

何もないのと1匹の差は無限大やなぁ。

 

今まで50cmチョイでも,ま,いいか。と思っていた釣りを続けていたから,新たな年の初めに初心を思い起こさせてくれた1枚だった。

 

 

39cmメイタ

パターンをつかんで時合いも来たのか

そして,再度,釣り始めると間もなく同じようなアタリ。

先ほどよりいい引きが。思わず47〜8cmと勘違いするほどすごくよく引いてくれた。

38cmのこれもメイタだったが。

 

 

 

厳しい初釣りとなったが,諦めず最後まで努力をすること,1枚の重さを思い起こさせてくれた日。

一人もいいが釣友と一緒に釣りをする楽しさも再認識。

 

このホームページもいつまで続けるのかな,そろそろ終わりでもと思っていたが自分のペースで気楽にいきましょ残りの人生。