落とし込み釣行記2011/5月

 釣行日 場  所  潮 月齢  干満 水温 天気 状態  餌 釣果 サイズ
5月28日(土)
  29日(日) 
博多沖防
26
27
満07:16
干13:45
18.5 北北東
やや澄み 貝&
カニ
4
3
39 48.5 35 31
33 36.5 31

はやと丸30周年

29日は、はやと丸の30周年記念大会&RMC大会。

僕は下関の勤務先から福岡に来てから落とし込み風の釣りを始めた。船長が渡船を始めたのがその約1年前。

だから田渕船長と香月釣具とは本当に長いつき合いで、おそらくどちらかがやめるまでこの関係は続くのだろう。

というか、僕が生きている間は船長も波止渡しをしているとしか思っていなかった。勝手な思いだが本当についこの間まで当たり前にそう思いこんでいてハッと我に返ったのだった。

 

まあ、そんなことだから記念大会と祝賀会には出席で連絡をしていた。

 

ところが、中心風速60m/sを越える超強烈な台風が近づいて来たのだ。

福岡に一番近づくのは29日の夕刻。

これは大会はないだろうと思って前日の28日に船長に電話をしてみると

「一応、渡すつもり。」

しかし、中止になるかもしれないから釣りができるのは今日しかないと昼前に渡ったのだった。

 

 

そのときのお客は僕を入れて2人。朝から渡っていて僕と入れ替わりに船から下りたトバちゃんが

「用事で上がるけどまた来るけんね。日暮れまでじぇったい帰ったらいかんバイ。」

 

僕は風がひどくなったらいつでも帰れるように近い一文字波止に渡る。もちろんだーれもいない。

ラッキーと思いきや雨がずいぶん降ったのに透けている。

 

3.6mの振り出し竿に3号糸。ハリスは2号。鈎は管付き7号のチモトにオモリB。買ったイガイダンゴを着けてメイタを2枚釣るがそれきり全くアタらない。

 

切れ波止もダメ。カニに替えてもダメ。一文字と切れ波止を行ったり来たりしながら16時頃、一文字に戻ると何か海が変わった。

濁りが少しはいって潮が押してきている。掛からなかったが小さなアタリが出た。

 

11−5−2839cm

40cmに1cm足りず。でも嬉しい♪

しばらくして中層で糸がスッと穴に引き込まれそうに動いた。すかさず竿を前に出すと魚が掛かった。

思いきり竿を前に出しながら同時にリールを巻くと浮いてきた。やっと釣れた〜。惜しくも39cm。

 

写真を撮って海に放すと同時にいきなり後ろからマイクの声で

「オチさ〜ん。」

びっくりして振り向くとすぐ後ろに船がいる。

「1枚貝があったから何個かもらっていいよ。」

船長、売り用のカラス貝を採りに行って僕が欲しがっていたツブがあったのでわざわざ持ってきてくれたのだった。うれしかったねー。

 

いくつかもらって「ありがと。」と手を振る。

鈎に極細ヒューズを5回ほど巻き早速ツブを着ける。が、なかなかアタらない。

 

 

切れ波止に行くがアタらない。また一文字に行くとなんと潮が変わって内側はすっかり澄んでクラゲがいっぱい。それは潮も止まったということだ。

失敗ったなぁ。濁りがある間、一文字で粘っていればよかった。

 

内側はまず諦めだ。外側は?澄んではいるけれどクラゲはいない。スライドで穴に向かって落とし込んでみる。

 

中層で糸が止まったのでアタリかと思ってじわっとキクとフワフワと小さなイカが抱いているような。アワせると何も掛からずに餌もそのままで上がってきた。なに?藻かワカメかな。

1歩横に入れてみる。また同じくフワフワ。こりゃやっぱりアタリだ。

 

今度は糸を張らず緩めずで待ってみると穂先がわずかに曲がって糸が横に動き出した。あー!これ以上は待ちきれない。

餌だけ盗られるのが怖い。バシッとアワせるとヤッタ掛かった。

一度、ガン!と下に引いて手前の穴に入ろうとするのを思いきり手を前に出しながら拝むように巻けるだけリールを巻く。

出たと思ったら横に手前に逃げ回るのを強引に止めてようやく浮かした。ゲット。

もうオジサンは息切れ寸前。これが48.5cm。

 

その後も、アタリが続くがこれが掛からないのだ。悔しいことに。

なんとかだまして喰い込ませて獲れたのが、31と33cm。どうやらメイタに遊ばれたようだ。

 

そして、急にアタリが無くなる。不思議なものだ。

 

最初の39cmが釣れてこの間約40分ほど。それっきりだった。

ヨシダ君と

ヨシダ君 今期沖防初チヌ41.2cm

でも、船長からもらったツブがなければダメだったかもしれないジアイだった。ツブがあるだけで落とし込みのバリエーションは何種類も増える。

 

この日は、僕のあとからヨシダ君が来ていて、すぐにソロバンで今期沖防初40UPを上げた。

雨に濡れながらの半日だったが台風の風もまだ弱くなんとか釣果が出せてよかった。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

次の日の大会は不覚にも寝坊して遅刻。

目が覚めたらもう明るくて急いで行くが風雨は強い。

新波止に渡ってみるも竿も糸もビュンビュンぶれ、顔に雨がまともに当たってメガネが見えなくなるし、寒いしで、これじゃ釣りにならないとテトラ裏に避難すると何とか竿が出せる状態。

 

11−5−29落とし込み釣果

36.5cmまたブービー賞でした^^;

カニには殆ど反応しないのにイガイダンゴの中の1cm以下のツブを鈎に付けるとこれが正解でたまにアタリがあって、4枚釣れた。

ただ、この日の検量サイズは35cm。キープは36.5cmの1枚だけ。

 

納竿の11時になり、上がってみると、検量サイズを越えたのは全体で4枚だけで、優勝はあさひ倶楽部の大石さんの47cm。最下位の僕はラッキーなことにブービー賞をお情けで戴いたのだった。RMCの皆さん有り難うです。

 

 

はやと丸30周年祈念祝賀会

沖防の仲間もたくさん ありがとうの会

夜の祝賀会は僕はお酒は飲めないのだが最高潮に盛り上がった。

田渕船長・香月釣具のパパとママ本当におめでとう。

不眠や他の渡船との料金戦争etc.を乗り越えての30年間。言葉にできない苦労の連続だったと思うけれど、僕ら釣り人にはかけがえのない楽しい30年間を提供してくれたことに有り難う。

これからも永遠に?博多湾の憩いの架け橋であって欲しいと願う者の一人です。



 釣行日場  所 潮月齢 干満水温 天気 状態  餌 釣果 サイズ
5月21日(土) 博多沖防19満11:47
干18:37
19.5
時々雨
北西 やや
カニ
貝ダゴ
2 48 31

23年度沖防初チヌ

5−7セイゴ

今年はセイゴがよく釣れる

2週間前に沖防に行ったのだが、切れ波止でカニに良型セイゴが2本来たままメイタが好調だった一文字でもアタリもないような不思議な状況だった。

 

その後、実家の両親の病気が深刻になり釣りどころではなくなっていた。

もう結構な歳なので命運に委ねるしかない。父のほうの手術の日も決まり当面の間の見通しが着いたので、土曜日ゆっくり起き10時過ぎに沖防に行ってみる。

 

 

一文字・切れ、ソロバンが気になるところだが、丁度、ヨシダ君も船着き場におり、メイタのアタリが多いらしい新波止に一緒に上がる。

しかし上がってみると会う人みな同様に

「あたりません〜。」

 ……

 

あさひ倶楽部の皆さんはいい型のフッコやセイゴ・メイタとストリンガーにぶら下げているから朝寝坊がいけなかったのかな。

 

今年はカラス貝が殆ど付いてない。でも水温ももう十分だし、貝の方がいいだろうと買った稚貝ダンゴを付け落としていく。鈎の管付きチヌ8号のチモトにガン玉Bぐらいが潮受け・落下速度から丁度いい感じだ。

たまに上の方でチョンと来てじっと待っても少し落としても何も起こらず上げてみると稚貝が数個だけ盗られている。

メイタだろうが喰いが悪い。海の色といい風といい悪くはないんだけどな。

 

底でも殆どアタリがないし。カニに替えてみる。

ヘチは同じ状態。

 

で、前を狙う。

しばらくは、かなり前に餌を放っていたがフグが多い。

 

竿下に変える。

丁度3m前後に捨て石の切れ目があるはずだから。

チョイと振り込みカニが底について糸がふける。この間に糸に変化がないようだとわずかに糸を張ってカニを少しだけ底からはがす。またすぐに底に着けるを1〜2度やって振り込みの繰り返し。

 

 

しばらくやって、何かがひらめき、底からはがしたカニをそのままじっと漂わせてみる。

そして穂先を下げかけたとき、クッ。穂先がお辞儀をした。

ウソ!アタった。セイゴ? 

そのままじっとしてみる。

穂先はもたれたまま少しずつ曲がり始めた。

グイッ。

肘を返しアワセを入れると掛かった。メイタじゃないな、重い。

 

良型のセイゴかなと思ったが少し引きが違って泳ぎが直線的じゃない。

 

チヌを釣った人は分かるあのふてぶてしい「なんだよー!こんなもの」ってでも言いそうな強引な引き。特大クラスになると掛けてからゾワッと寒気がするような底走り。

今回のはそこまではないがチヌだ。

 

初チヌだゾ、バラしたくない。鈎ハズレだけはご勘弁を。

竿の角度に気をつけて異常に慎重にやり取りをし浮かす。結構いい型。

 

浮かしてはずれる確率はとても高い。もし歯だけに鈎が掛かっていれば、魚が横になった瞬間に鈎がポロリでさようなら。涙もポロリだ。

初チヌでした。

初チヌだぁ

そうならないように竿のテンションを慎重に掛けてタモ入れ。入った。今期沖防初チヌ。

 

博多湾はチヌが釣れ始めるのがとても遅いんだな。だからよけいに嬉しい。

鈎は唇にガッチリ掛かっている、が、鈎先は曲がってる。まず、歯に掛かって鈎先曲がったけれど、途中で掛かり直したみたいでラッキーだ。

 

11−5−21初チヌ

結構きれいなチヌでした。1.75kg

時合いではなかったようでアタリは続かなかった。

ちょっと変わった餌の動きに思わず口を使ったたまたまの一尾かな?

理屈では説明できない、海と魚との数え切れない対峙から出たひらめきがたまに助けてくれることがある。

ナースログだ。

 

しばらく休憩をして、800mほど移動したところでメイタ2枚。

 

その後はぱっとせず夕マズメが終わる。

1枚貝のツブの方がよくアタリがあったと山さん・セイジくん。

しかし、まだ貝はそこいらには着いていない。稚貝ダンゴははやと丸から買えるとしても今期初期はまず貝をどこで調達するかだなあ。


 釣行日場  所 潮月齢 干満水温 天気 状態  餌 釣果 サイズ
5月1日(日)
  2日(月)
博多沖防29満8:35
干14:49
16 西強
やや
カニ
青虫
1
セイゴ
30

連休は近場で

早いものでもう5月だ。

今年もGWは博多沖防でもう2回過ごした。実はちょっと遠出に色気づいたのだが、やはり渋滞にまきこまれるのは避けようとボツになる。サンバのノッコミも気になるところだが…。

1日はキスが釣れないかと青虫を買って新波止に午後から行く。

 

新波止と黄砂風景

西風で荒れる新波止外、
遠くの景色は黄砂で全く見えません。

西の風がかなり吹いていて外側はきつい。船長は

「午前中は南風で凪だったのに」

 

ここのところかなりの確率で風が強く吹いている。

遠くを見ると雨でも降っているように景色が白く消えている。福岡ドームもタワーも、かすみ色のスプレーで消されたようになくなっている。後ろを振り向くと山も消えている。

黄砂かぁ。

こんなに数q先が見えなくなっていることってあまりないな。

 

とりあえず風で寒いので合羽を着てから釣りを始める。

 

 

5B2個付けて青虫付けて放り込むが、キスは全くアタらない。たまに釣れるのは小さなドンコ。

メイタ

これは30cmでした。

 

しばらくしてキス釣りをあきらめて、メイタに絞る。

が、これもアタらない。やっと2枚釣って17時の納竿。

 

この日も一文字波止ではメイタはよく釣れていたようだ。

 

 

で、次の日2日も代休だったので行くことに。

午後からはまた、ひどい風が吹くようなので朝7時から船に乗る。

 

すでに来ていたYOUHEIが、

「一文字、メイタあたりません」

どうやらこの日も南風で今までになく透けている。一文字で青虫落とすけど、全くアタらない。???

大潮なのに潮も殆ど動きがない。1日でこうも状態が変わるものなんやなぁ。やっぱり釣りって自然まかせが半分以上占めているよな。

 

セイゴがおみやげ

セイゴ 塩焼きから刺身まで

それでも、切れ波止で腐れかけの昨日の残り青虫にセイゴが来てくれて、ま、これはお持ち帰りでしょうとキープ。

セイゴのアタリもまるでドンコのようにチョン、チョン、シーン。じっと待っているとまたチョン。それからゆっくりと押さえ出したり、上に餌をスーッと上げると追い食いしてきたりとアタリは非常に渋い。

おそらく、モエビ餌では最初のひと噛みで死んで後が続かないだろう、今日は青虫に分があったかも。

 

 

で、とりあえずこれ以上粘ってもたいしたことにはならないだろうと予定通り12時の船で帰る。

新波止に行っていたルフィちゃんもいいことなかったようだ。

 

まだまだチヌの盛期とはほど遠いから、しばらくはこうやってセイゴやメイタと遊ぶことで気楽な休みを過ごすことが正解かな。本格化は5月3週目ぐらいからだろう。

 

 

この日の黄砂は前日よりひどく。少し遠くは殆ど見えない。

帰りにびっくりしたのは、目の前にも煙のように漂っているのが分かるほどに密度が濃い。春がすみ・おぼろ月夜と昔からなじみの深い中国からの土は、現在までにどれほどなくなっているのだろう。

 

最近は中国からの汚染大気や黄砂に混じってダニなどや汚染物資が僕の目や喉を痛めて困っている。

 

 

家に入るなり息子が、

「トウちゃん、体から黄砂が出たよ今!」

妻子からオヤジはひどくなじられて外に出て服をパンパン。ちくしょう。オレが悪いんじゃないゾ!

 

夕げは海の贈り物

海の贈り物でささやかなる夕げ

それでも、夕飯はメイタの塩焼きにセイゴの刺身でプチ宴会。

刺身好きの息子は酒が飲めなくなった親父の前で遠慮もせず、長野の友人から餞別にもらったなぜか鹿児島の「魔王」を美味そうに飲む。

………………………

震災のこと、忘れてはいません。

 

生きていることがどんなに難しく、また幸せなのか、震災に遭った人々は教えてくれます。

僕にできることは、わずかな義援金を繰り返すことと、
「今の生活を今まで通りに一生懸命にすること」

 

お日様が昇り、夕陽が沈む、そのような単純で質素な日々の生活を淡々とやること、です。