チヌ落とし込み釣行記 2004/3月

 釣行日 場  所  潮 月齢  干満 水温 天気 状態   釣果 サイズ
3月27日
(土)
M波止 11:52
 6:05
14.0
やや強
カニ
フジツボ
37

もうひと潮


 地方の落とし込み釣りにちょっと飽きたので、波止はどうかと行ってみることにした。
 長崎の地方は釣れるんだけど、なんかロケーションがもう一つで、釣れれば嬉しいのには違いないが、なんかすきっとしない。
 と言っても、今どき、波止で釣れるところなんて、そうあっちこっちにはない。

 熊さん情報で
 「40cmちょいの若〜いチヌが来ましたよ。上げたら白いのピュ〜ッとかけてきて、もう我慢できましぇ〜ん!って感じ、ハハハ−! 他にも鈎ハズレあり。」
 それで、離島の波止に行くことにした。

 フェリーに乗って30分、てくてく歩くこと10分あまり。
 天気予報は、はずれて、波止は東の風が強い。しかし、落とし込み釣りにはこの程度がいいかも。
 さっそくカニをつけて、ケーソンに空いた穴ポコでざわめくヘチに落とす。ガン玉は3B。上げ潮が横に流れて感じはいいのだが、7mまで探っても一向にアタリはなく、時々、ワカメに引っかかって糸が止まり、ドキッとさせられるだけ。

 他の波止に行ってる熊さんに電話
「釣れませんよ〜ォ。ガセネタじゃないと〜?」
「釣れたって! 昨日は行ってすぐに、ワカメの下ぐらいで、ポンポンと当たったんだから〜。こっちはキロオーバーのサンバゲットよ〜。へへ〜っ。」
 くっそー!! いいな〜。一緒に行っとけばよかった。

 また、探りながら、ガン玉Bを追加して、潮が突っかけているところに再度落とす。
 今度は始めから糸を7mほど出して、風でなびく糸をさばきながら落としていってると、5mほど糸が入ったところで止まった。
(また、ワカメかな。)
 とにかく植物か魚か分からないので、ちょっと糸を巻き、キク。
 オヨッ! 魚だった。
 合わせると、キューィと走り出した。
 やっとチヌ。でも、メイタか、引きは軽い。最後にちょっと締め込んだが、やはり、40弱の若いチヌ。
 ウ〜ン、君じゃないんだけど…。でも、まあ、喰ってくれてありがとさん。

 それから期待をして、頑張った。底、前、フジツボ…。
 アラカブ追加のみで、とうとう帰りの時間になってしまった。
 
 まだ、波止は落とし込み釣りでは早いようだが、水温も上がってきているし、そろそろノッコミも近づいて来ているようで、あと、ひと潮ってところでしょうかね。
 きれいな場所の魚だし、久しぶりに持って帰って、2枚開きの塩焼きでいただいたけどうまかったです。
 ちなみに、腹の中は、上質岩ノリがいっぱい詰まっていて、前菜を食っているようなので、これから荒食いてとこかな。

うーん、ちっちゃかね〜

写真とる〜?

ま、とりあえず記念に、ハイ。


 釣行日 場  所  潮 月齢  干満 水温 天気 状態   釣果 サイズ
3月13日
(土)
I 波止 22  6:56
14:35
13.5
ときどき強
カニ
塩岩虫

寒波い〜


 超近場のテトラでバクチしようかと思ってたが、熊さんが、また、
 「サンバ釣りたくないですか〜。」
 って、電話してきたので、乗った。

 波止は貸し切り。
 二入で竿を並べて粘ること9時間半。
 僕は良型アラカブ2匹
 熊さんは手のひらサンバに、超良型アラカブ・メバル・カワハギに終わった。
 
 やっぱり、寒波の後はサンバ釣りは行かないこと。
 地方のチヌは陸からの風のときはスケスケでダメなこと。

 でも、この波止の特徴が大体つかめてきた。。
 小潮がいい。
 数分ごとに流れが変わり、時折、川のように流れたり、、潮が回り込んだりワイができたり。いつサンバが食い付いてもおかしくないようないい潮だった。
 以前、大潮のときに何回か行ったが、潮は良くなかった。

 川内(水温16.5度)も天草も、落とし込み釣りに行った仲間の情報では、この日は寒波の後でどこもダメだったようだ。
 さて、次はどこに行くかな。  


 釣行日 場  所  潮 月齢  干満 水温 天気 状態   釣果 サイズ
3月6日
(土)
長崎
15  8:42
14:38
10 北西強
やや濁 カニ
46、44

雪ニモマケズ 雨ニモマケズ


 風ニモマケズ
 雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
 丈夫ナカラダヲモチ
 慾ハナク 決シテ瞋ラズ
 イツモシヅカニワラッテヰル
 
 宮沢賢治の有名な詩。
 僕は小学生のときに、何でか非常に感銘を受け、全部そらで覚え、歩きながらブツブ ツつぶやいていた。
 道で人が見たら、こわい小学生やな、と思ったんじゃないだろうか。
 
 そして、今、よこなぐりの吹雪の中で、体が真っ白になりながら、一人、夕暮れの岸壁で一心に竿を振っている。
 人が見たら、キチガイと思うんじゃなかろうか。

 宮沢賢治は、行者のようだと僕は思う。
 この点で、僕と共通するモンがあるな。
 しかし、「慾ハナク…」
 この心境には全然いたらない。
 
 この日も、すでに2枚獲っているんだけど、
 もっと大きいのが釣りたい。
 そんな欲が、陽が落ちた黄昏の吹雪の中で、落とし込み長竿を振らせている。
 自分自身は修験者のつもり。はたから見たら、間違いなくキチガイやね。
  
 前日の飲みごとの酒気を落とそうと、家の近くの温泉に行って、露天風呂でぼけーっと、流れる雲を見ていた。時折、雪がちらつき、風がビューッと木々を揺らす。
 「釣りにならんやろーね。行っても。」
 そう思っていたとき、陽が射した。暖かい。
 「いや、案外、いけるかも…」

 家に帰り、ときどき空を見ていたが、やっぱり決心。
 「ちょっと行ってくるき。晩ご飯、いらんモンね。」

 釣り場に着いたのは4時。日暮れまで2時間あまりしかない。
 しかも、小雪混じりの横からの強風。さらに、大潮最干潮少し過ぎで、岸壁の下は潮が引いて、底が完全に出ている。 
 5.3mの竿からバカを出して振っても、すぐ真下に餌が落ちる。
 リールから糸をさびきだしても風に吹かれて草にからみつくので、しゃがんで、地面にセッセとさびきだした糸を置いていく。風が弱まったときを狙って、シューッと振り出す。こういうと順調のようだが、なかなかうまくはいかない。
 が、修験者と称する馬鹿はめげない。
 
 狙ったところに餌が入って、5秒以内に糸を張る。なにせ、最干潮。斜めに入った矢引のハリスがやっと見えなくなるぐらいの深さしかないから、水面に落ちて着底まで2秒とない。チヌが喰って餌を離すのが2〜3秒と僕は決めているから、5秒以内にキク。  前アタリなんか分かるはずないからね、この風じゃ。

ピンぼけがよけいにキチガイっぽく

 10投目ぐらいか、喰っている。
 あわせた瞬間から、遠くの水面がブワッと盛り上がって揺らめく。
 これ、快感。46cm。
 ちょっと移動して、ブワッ。44cm。

 そうするうちに、雪がますます激しくなり、黒い服はみるみる真っ白に。
 それでも、「慾ハ ハテシナク…」
 
大物を求めて竿を振り、陽はどっぷりと落ちる。

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