チヌ落とし込み釣行記 2003/1月

 釣行日 場  所  潮 月齢  干満 水温 天気 状態  餌 釣果 サイズ
1月11日
(土)
山口 14:33
干 8:05
10〜12 小雨 北西
やや濁 フジツボ
カニ

源さんと会うの巻


 一人で、近場でも、と思っていたところに、カズン・ビーさんとタッチャンとどちらともなくどこかに行こうということになった。しかし、落とし込みで釣れそうな場所がない。じっとしていればいいものを。 こちらは、連日夜まで仕事で身動き取れない。大分・豊前・苅田そんなところをカズン・ビーさんにリサーチしてもらうが、う〜ん、もう一つ。
 
 ふと思いついたのが、山口。
 ちょっと状況を聞こうと山口の源さんに電話してみると、
源さん「2枚釣ったけど、厳しいですヨ。」
  僕「いや〜、アタリがあるだけマシですよ。」
 
釣り人特有の楽観的見解で決定。
 
 昼過ぎが満潮なので夕方まで釣るつもりでゆっくりと出る。
 着いたところに、源さんが来てくれる。忙しいのに急におしかけて、お騒がせします。
 はじめて会うんだけど、やっぱり、旧知の仲のような感じを受ける。いえ、これは僕の調子いいところで…。
 ご挨拶をして、さっそく、案内をしてくれる。
 
  源さんは、僕らが別な場所に移動しても、どこからともなく、学生さんと一緒に来たり、釣仕様にフルチューン軽トラで現れたりして、釣り場と状況を教えてくれて、また、疾風のごとくどこかに去って行かれる。
  もしかしたら、「ハリーポッター」の、居場所が分かるあの地図を持ってて、僕らの動きを、じっと見てくれているんじゃなかろうか。
  それぐらい、タイミングがいいのである。
 
 おかげで、ポイントに迷うことなく、短時間で実に効率的に、はじめての釣り場を回ることができた。
 釣果? 落とし込み、4連敗となりました。
 僕はほとんどフジツボで上層通し、時々カニ。ほかの二人は、モエビ時々カニやフジツボっていう餌選択でやったけど、あっという間に夕暮れが近づいてしまった。
 
 でも、護岸の状態はとてもよくって、
「今か!」
「今度は!」
「この1投で…」
ホントに集中できたのです。
 ただ、餌は、岸壁に沿って、糸の長さだけ海に入り、途中で魚に噛まれることもなく引っ張られることもなく、糸が張って止まると、そのままの姿で上がっていく。糸の元には竿があり、唐変木がそれを握って操り人形のように上げ下げしている。唐変木は竿を上げると、6〜7m歩き、また、操り人形を海に落とす。時々、対岸の工場の煙を眺めて「フーッ。」と息を吐く。
 これのくり返し、きれいなものです。
 唐変木は、この世で唯一、いくらか自由に操れるものが、この竿と糸と餌なのではないかしら、なんて、ふと考えたりして…。
 
 日も暮れかかり、最後の1投をと思ったときに、また、どこからともなく例の釣りフルチューンの軽トラがシューッと近づき、源さん登場。(居場所よく分かるね!) 
 
 「今日は私も、ちょっとしたけど、さわりもしませんでした。」
と、慰めの言葉。 
 再会を期して、山口を後にしたのです。
 源さんサンキュウでした。

夕暮れの釣り場風景
豊かな海と煙を吐く超近代的工場群の対比
記念にパチリ

釣りを終えて…どことなく哀愁が漂う?
タッチャン(後ろ)とカズンビーさん(手前)


 釣行日 場  所  潮 月齢  干満 水温 天気 状態  餌 釣果 サイズ
1月3日
(金)
北九州  9:39
15:38
北西
フジツボ
カニ モエビ

初釣り

来た! 見た! 会った!

 初釣りの場所を決めかねていた。
 例年だと、長崎市・佐世保が無難なところなんだが、この2カ所とも近頃どうもぱっとしない。
 そこで、フッと浮かんだのが北九州。
 最近HPを開設した北九州のUMAさんによると12月28日は40cm弱だが3枚上げているらしい。
 早々、UMAさんにメールでレクチャーを請うと、釣行を予定していたということで、会える楽しみもできた。

 同行のMOKKORIさんと時合いに合わせて出発。1時間ほどで駐車場所に到着。
 目の前には広大な埋め立て地が広がっている。
 ずいぶん前から、何度か来たことある。夏の暑い日に、汗びっしょりになりながら埋め立て地を横切り護岸まで歩いたなぁ、苦労した割には釣果はなかった。
 今日は、初雨に濡れながら歩く。
 10分ほどで、ゆっくりとうねる海面が見えだした。

 タックルは夢幻海3.1m、木駒に道糸3号、ハリス1.5号をチチワで連結し、ダゴチン専用3号のちもとにガン玉3号。今日はフジツボで通そうかな。

 まず、スリットからと。うねりでヘチがかき回され、やっぱりうまく落ちていかないのでガン玉を少しずつ調整し、2Bに落ち着く。
 しかし、埋め立ての角まで探っていってもさわりもしない。
「う〜ん。やっぱり厳しいか。」
 水温を測ってみると、なんと、9度。
「うえ〜っ! つ、釣れるとかいな。」
 12〜3度と読んでいたが、ここまで低いとはね…。しかも、ここは湾内ではない。吹きっさらしのだだっ広い埋め立て地のだだっ広い護岸なんだから。気持ちまで冷たくなっちゃう。

  しかし、やるしかない。6日前には釣れたってことが唯一の心の支えだ。
 次は、埋め立て地の側面のソロバン状の長ーい護岸を、ガン玉をはずし、ヘチぎりぎりに落とし込んでいく。
 10m…20m…100m…。
「ヤロー、 喰わんかい! 穴の中にじっとしているのかぁ?」
  初暴言。もとい。
「噛みかみして、お願い!」
 こうなりゃ。
 水面下30cm程のソロバンの一番上の出っ張りに餌をぽとんと乗せ、引き波で転がり落として、寄せ波で次の穴に吸い込ませる。極ヘチ落とし「フジツボころりん釣法」だあ。
 しかし、端まで行って、また釣り戻ってきても、なーんにも反応なし。

 波止の方に行っていたMOKKORIさんも戻ってくる。
「餌取りも喰いません。」
「水温9度バイ。」
「エー!?…」

 う? 遠くに落とし込みの人が釣り歩いてくる。
 UMAさんかな?
 近づいて行ってお互い挨拶。やっぱりUMAさんだった。
はじめて出合ったのになんだか、知り合いのような感じ。
「どーですか?」
 これでいいんだもんね。気軽なもんです。やっぱり、ウエッブ仲間だもん。
「全然です。」
「この潮の色、いいんですか?ここじゃ。」
「ハイ!でも、波がないですね。」
 しばらく話してお互い釣り出す。彼もフジツボオンリーのようで、熱心に釣る。

 ふと見ると、MOKKORIさんが角の同じところでずっと釣っている。なんかタモ出したような。
 近づいて
「タモがでてたみたいやね。」
「はぁー、2枚来ました。」
 気のない返事に、またてっきりでかいアラカブでも釣ったのかと思ってたら、クロダイがストリンガーに泳いでいる。ひぇ〜っ。

水温9度の初チヌ MOKKORIさん
やったね!
「おー!! チ・チヌやん
「9度って聞いて…、モエビでですね。前底です。」
    う〜。居たのかぁ。
  昔、大分大野川テトラで水温8度で浮子釣りがチヌ釣ったの見たけど、ここはただの護岸だからね。撒き餌もしないし、チヌの隠れるところも多くはない場所だよ。
「よかったヤン。初チヌヤン。」汗…。
「38cmと28cmで小さいんですけど。」
  このー、さりげなく〜。
「うんにやぁ、立派、立派」汗…。
  MOKKORIさんからモエビを取り上げて底を打ちまくるが、もう時合いはすぎていた。

 波は、ますますなくなり、シュッ、シューッという音に目を上げると、穏やかな水面をスナメリが一羽の鳥と一緒に泳いでいる。また、珍しいものをみたなぁ。豊かな海なんだろうな、きっと。

 寒チヌとスナメリを見た。UMAさんとの新しい出会いがあった。
 自分の釣果は出なかったが、いい初釣りができた。

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